【人体実験】イラスト初心者は半年間でどれだけ上達できるか
「可愛い女の子の絵がかけるようになりたい」
当社独自のデータベースから全アニオタの脳内分析をして最も望んでいることを調べたら、以上のような結果が得られました。
アニオタたる私はアニメが好きだ。息を呑むようなミサイルの作画や幻想的な風景の作画も勿論好きだ。しかし、やっぱりなにより可愛い女の子のイラストが好っき!!こんな可愛いキャラクターを自らの手で創り出してみたい!
そんな悪しき野望に満ちた一人の人間がここにいる。わたくし、新野と申しますよろしくおねがいします。
今年の四月にiPad proを購入した。実際に使ってみるとどうにも重量がかさむし、サイズも大きくて気軽に使えるというわけでもない。結局iPad Air2 と併用することにした。
そこでiPad Proの使い道をいろいろ考えていたところ、Apple pencilが使えることに気がついた。
Apple pencilの評判は聞いていた。なんでも「ミドルエンド以上のペンタブ程度の働きはしてくれる」とか、「iPadさえもって外出たら同人誌の作業が捗りまくりんぐww」とか、「クリスタiPad版神アプリすぐるwwヌルコポォww」とかTwitter上で噂になっていたので、これを期にイラストの勉強を始めるのも良いかなと思ったのだよね。
というわけでApple pencilを購入。これから半年間でどれだけイラストが上達するのかというのが今回のテーマです。
時系列順に、私が行っていったことをひとつずつまとめて行きます。この程度のヘボがこれくらいの頻度で練習してるとこんな感じになるんだ、と見世物にしてくれたら幸いです。
さて、注意ですが、この記事には上達の過程を見せつけるマゾ精神のために、私のクソ下手初心者絵が大量に出てきます。精神を不安定にしないように頑張ってください。
それと、私は暇な時になんとなく練習していた程度なので、ガチガチに練習してバキバキ上達してやるぜみたいな方にとっては馬鹿にしてんのかみたいな内容かもしれないけれど馬鹿にしてませんのでご了承ください。
使用した機材・ソフト
まずは私が使用している機材について紹介しようと思います。
iPad Pro 12.9インチ 第一世代
まずはiPad Proです。私が購入したのは12.9インチの第一世代。
現在は第3世代が発売開始となり、ベゼルがより狭くなったデザイン、Apple pencilの無接点充電が可能になっているなどと話題を博していますね。
第1世代は後継機と比べるとフレッシュレートが半分しか無く描画の滑らかさに欠けていたり、画面のスペックで劣っていたりはするものの、本体の動作はCPUの性能も良いため問題なく、Apple Pencilも使用できることから選択しました。
私は中古で購入したのだけれど、第3世代がめちゃくちゃ人気なのでこれは中古相場が値下がり起きそう。割と今買いどきかな。
ちなみに4月に発売されたiPad 2018年版でもApple Pencilは使用できて、しかも2万円台くらいで購入できることからコストパフォーマンスは高いんだけれども画面のサイズが小さいのと、既にAir2を所持していたため選択肢から除外。
Apple pencil 第一世代
iPad proと同様に現在では既に第2世代が発売されて、第1世代の不満点であった丸くて転がっちゃうこと、手触りがツルツルで滑りやすいこと、充電で本体に挿すのが面倒くさいこと、ショートカットキーが存在しないことなどが改良されたモデルになっているね。
とはいえ逆に言えば、それらの点に目をつぶることができれば第1世代でも全然使えるってこと。どちらにしろ半年前にはまだ第2世代出てなかったから選択しなかったんだけれど、それにしてもApple Pencilは本当にすごい。筆圧感知、筆の向き、トラッキング性能、何においても不満点が見つからないですね。
第2世代での改良点も利便性の点が多かったので、これはつまり第1世代でも十分完成しているということを表しているのではないでしょうか。
Clip Studio for iPad
使用ソフトはClip Studio for iPadです。Twitter上の神絵師様達がしきりにクリスタクリスタ言ってるので盲信して選択しました。
シェアウェアで使用するのには月額を支払う必要がありますが、なんと半年間の間はEX版(上位版)の機能が無料で使えるという!!
この記事がなぜ半年という期限なのかと言うと、実はこのクリスタの無料期間の間にどれだけ上達できるかというのを知りたかったからなんですよね。
本来では上位版のEXは月額980円、機能制限版のProでは480円と、少し敷居が高いですが、年額プランではいずれも割引があり、pro版ならなんと月額換算240円/月で使用できるとのこと!私、無料期間終わったら年額プラン入ります。安くないこれ!?
正直ソフトの解説とか比較とかできないのでソフトの話はこの辺にしておきます。
イラスト勉強に使用したもの
では本題です。
半年間という期間でイラスト制作の勉強に活用したサイトや動画をまとめてみようと思います。基本的にどれも無料で公開して頂いてるものばかりなので存分に活用させてもらいましょう。
STEP1:Pixiv公式イラスト練習サイト「sensei」
まずはイラスト投稿SNSとして有名なPixivが開設しているサイト「sensei」を利用しました。
このサイトはイラストの勉強を動画を使って行うサイトで、Pixivのプレミアム会員であれば閲覧することが可能です。プレミアム会員ではなくても、無料会員なら2週間までお試しで利用することができます。
具体的にどんな内容か。
senseiには練習するコースが4つ用意されています。「人体」「背景」「キャラクター」「メイキング」です。
例えば人体コースなら
こんなかんじで、人体を棒人形→ブロック人形→円筒形の人形→人型の人形といったように、徐々に人体がかけるようになるためのプロセスが組み立てられており、この通りに練習するだけでも相当上達するんじゃないでしょうか?
「キャラクター」コースもありますが、私は絵に関しては本当にずぶの素人でありましたので、「人体」コースから受講しました。
「人間の体の構造」、「肉付き」、「角度による見え方の変化」や「頭身」、「男女の体型の違い」…たとえば体だけでも思いつくだけでこんなに挙げられます。密度がすごい!
勿論体だけではなく顔についても開設してくれます。「キャラクター」コースでも顔の書き方の説明はあるのですが、まず「人体」コースで顔の構造や骨格などを理解するのが良いのではないでしょうか?
「キャラクター」コースでは「人体」コースで学んだ顔のパーツのバランスなどを元に、それをデフォルメしてキャラクターライクに書けるように解説してくれます。
それ以外にも、初心者の私では言われてみないと気づかないテクニックみたいなものも多く、これがめちゃくちゃ勉強になるんだよな!
さて、この講座を一通り受講したのち私が書いてみた絵がこちら。
う~~~~ん??
勿論、下手くそです。
ただ、senseiというサイトのおかげで人体の構造が理解出来ました。これより以前の私だったらまずキャラクターにポーズを付けることもできないでしょう。
鉛筆画で見づらいですが、関節を球として、腕や足を円筒として考えて体を考えるなどは只今絶賛実践しているところです。こういうの、中学の美術の授業でも習ったけれどその頃は何言ってんのか全く理解できなかったからね。
そういう点ではsenseiで学んだことがめちゃくちゃ土台になっていると思いますし、絶対senseiなしではイラストの勉強を続けることはできなかったなと思うほど神サービスでした。
ある程度描かける人でも、参考になる部分は多いと思うので試してほしいです。
是非使ってみてくださいな。
STEP2 模写してみる
senseiで一通り勉強した後はひたすら模写をしました。
あいにくなことに私はアイマスが大好きです。一枚絵の宝庫と言っても過言ではないでしょう。
実際のところ、クソ雑魚の癖に全くのオリジナルで書きたいという気持ちもあったのですがいくら書いてもうまく行かず、模写を試してみることにしました。
はいかわいい。アイドルマスターシャイニーカラーズで私が重点的にプロデュースしている西城樹里ちゃんです。ボーイッシュで不良ぶっているけれど中身はスポーツ少女で部活のバスケを諸事情で辞めてしまい、仲間思いで優しいそんな女の子です。それなんて三井寿?
模写をすると構図、色使い、スタイルのバランス、小物や細かい場所の書き方などが一気にインプットされて、描くたびに毎回違った発見があるのが嬉しいですね。それを身に付けられるかはその人次第ですが…
例えばこの絵、よく見るとエラい場所から右足が飛び出てるように見えますが、イラストとしては不自然じゃありません。しかし自分で書こうとするとなかなかこんなポーズでは描けません。模写ではこういうテクニックが身につくのが良いですね。
これ重要なことなんですけど、おっぱいってめっちゃ難しいんですよね。おっぱい超大事なのにおっぱい超難しい。おっぱいをいっぱい描くにしても体とのバランスの兼ね合いもあるのでおっぱいだけをいっぱい書くわけにもいかず…あっはい、おっぱいって言いすぎですかね。自重します。
とにかく模写では得られるものがめちゃくちゃ多かったですので、これをしない手は無いですよ!!下書きだけではなく、ペン入れして着色までするのがベターかと!シワとか逆光とか実際書いてみないと理解できないことって多いですからね。
STEP3 参考書を買う。toshi著「線と陰」
参考書を購入しました。
toshiさんはpixivでも活躍されているアニメーターの方です。
pixivのページには様々なシチュエーションに合わせたイラストが投稿されていて、(だいぶ本人のフェチズムが反映されていそうですが)線画で投稿されているために勉強する際にとてもわかり易いです。しかもめちゃ好きな絵です。
人間の行動の一部を切り取ったような感じで書かれていて、いろいろ見るべきところが多いですね。どの女の子も基本的に薄着なのでそういう意味でも見るべきところが多いですね。
そんなtoshiさんの著書「線と陰 アニメーターから学ぶキャラクター作画術」を購入しました。線画を描くにしても、どのように線を引くか(太さ、滑らかさなど)で絵の印象が違ってくることや、光源の向きに対して陰がどのようにできるか、この素材にはどうのような影がつくかということが重点的に解説されている本です。
特に、私はこれを買った頃に影の付け方でめちゃくちゃ悩んで、というか行き詰まっていました。線画と陰というポイントに絞っているからこそ頭に入ってくるものも多かったのでおすすめできる本ですね。
ちなみにここまで、着色については一切勉強していません。
というわけで、いよいよ着色の勉強をしていこうと思います。
STEP4 Youtubeでイラスト勉強
今の時代ってすごいよね!Youtubeにメイキングとか解説動画とかいろいろ上がってるもの!
これまでも色々Youtubeでイラストの解説動画はみていたのだけれど、特に着色に関しては動画で解説してくれるのがめちゃくちゃわかりやすい。
肌の塗り方って本当に難しい。さっき出した下手くそ絵を観てもらっても、肌はベタ塗りで済ましてる(逃げ)
この動画は肌を、ベーズを塗って→陰を塗って→ハイライトを入れてという手順で塗っていく方法を解説してくれてるんだけど…これめちゃくちゃすごい!一気に肌が塗れるようになった!立体感というか、なんというか、ああ、こういう風に書けば良いのか!っていう正解を教えられた感じです。
この、Palmieっていう動画シリーズ、どれも参考になるんですよね~。動画によってはちょっと解説が短いなって思う場所もありますけどそれにしても。
「目」の書き方についても色んな方法が挙げられていますが私が参考にしたのは以下の動画です
とはいえ、目は色んな描き方があるし、この動画の作者、天川詩月も気分で書いてる的なことを言っていたのでこれという方法があるわけではないと思いますが、初心者からしたら引き出しの1つ目を作ってくれるのはとてもありがたいですね。
というわけで、着色を初めて頑張ってみました。これが半年間の集大成です。
またシャニマスから三峰結華です。ドルオタがアイドルになっちゃうというシンデレラ・ストーリーな女の子。メガネを取ったら普通に美少女、ユニットのバランス剤です。
いや、ダイマは一旦置いといて。とりあえず感想。
感想
というわけで半年間に練習したことをまとめました。
結局書き終えてみると、髪のハイライトが上手く描けないな~とか、眼鏡の曲線美が表現できねえなーとか、指が~~とか、服めんどくさくてニットにしちゃったなーとか、まだ直したいところは沢山あるんですよね。
過去に5億人が言ってたことですけど誰しも最初は下手っぴですからね。これから上達しようっていう上昇志向が大事なんじゃないかな!(無難な回答)
絵とか音楽とかを自己表現に使える人って本当にすごいと思うし尊敬してる。だからこそ自分もそれに憧れていたし勉強しようと思ったわけだし。
下手な絵を人に見せるのは恥ずかしいけれどそういえば私ってプライド持ってなかったんだ。小2のころ学校で失くしちゃったんだよね、プライド。
これからも練習していこう。そのためにもクリスタの月額払わなくちゃ。こんな記事読んでくれた皆さんにもおすすめです。一緒に頑張りましょう。