定額聴き放題でアニソンバンド「FLOW」の配信解禁が意味する事とは
【全世界解禁】
— FLOW (@FLOW_official) 2018年7月1日
本日7/2(月)よりFLOWの全楽曲が各サブスクリプションサービスにて全世界配信開始!!!
配信開始に伴い、ポスタープレゼントキャンペーンも開催!
メンバーセレクトプレイリストも公開中!
是非FLOWの楽曲をたくさん聴いて楽しんでください!
詳細はこちら→https://t.co/pimzqP4moa pic.twitter.com/w6MUYfdvdh
日本が誇るアニソンバンド、FLOWが7/2付で各サブスクリプションサービスに全楽曲の配信を開始した。うわーめっちゃ嬉しい!!!
個人的な趣味で言えば、「エウレカセブン」のOP1、「DAYS」が配信されたことが大きい。これまでSpotifyでは「DAYS」以外は全OP、ED曲が配信されていた。ただ、やっぱりエウレカセブンといえばOP1のDAYSが聞きたくなるんだよね。
アルバムも持ってるから全然聞けるんだけど、やっぱりSpotifyでまとめて聞けるのは利便性の面から結構重宝するんだな。
その他にも「NARUTO」関連はいくつもあるし、「コードギアス」ではOP1とOP3がFLOWによる楽曲だ。
また、アルバム、シングルの全楽曲が配信されているが、FLOWは自身のベストアルバムで、アニメに使用された楽曲だけを集めたものをリリースしている。このブログを見てくれるようなアニメファンにはその、「FLOW THE BEST ~アニメ縛り~」をおすすめする。
で、ここからが本題だ。
FLOWがこれまでどうして配信されていなかったのかという問題。
FLOWは結構歴史のあるバンドで、結成は1998年、メジャーデビューは2003年まで遡る。今年でデビュー15周年だ。
例えば初期NARUTO楽曲を歌っており、FLOWと同程度の知名度があるバンドで言えば「ASIAN KUNG-FU GENERATION」や「サンボマスター」などが挙げられる。彼らの楽曲はとっくに配信開始されている。
もはや中堅的な立ち位置のバンドであり、感覚的に言えばとっくに配信が解禁されていてもおかしくないようなバンドだった。しかし、されていなかったのだ。
では、何故今になって配信が開始されたのか。
理由は一つだ。それは所属事務所にある。
FLOWが所属している事務所はアミューズだ。
サザンオールスターズや福山雅治を筆頭に、ポルノグラフィティ、Perfume、BEGIN、flumpool、ONE OK ROCK…などがある。
このアミューズのアーティストは他事務所と比べて特にサブスクリプションサービスの配信に厳しいのだ。
私は以前、こんな記事を書いた
私が主要に利用しているSpotifyも含め、いずれのサービスにおいてもアミューズのアーティストは配信されていないことが多かった。例えば先程挙げた中で言えば、サザンオールスターズ、ポルノグラフィティ、Perfume、BEGINは未だ配信開始されていない。
いずれもファンの多いグループであるが、アミューズという事務所からはサブスクリプションサービスの配信には極めて慎重な姿勢が見られる。
ちなみに福山雅治は2017年12月に、flumpoolは2017年9月にそれぞれ配信開始されている。
これに関しては売り出し方の問題だと思うが、アミューズとしてはCDを売りに出したいのだろう。
例えばPerfumeの場合は、Spotifyのアメリカのアカウントを取得した場合は聴けるが日本のアカウントでは聴けないというおま国仕様だ。まあ、昨今Perfumeが海外で売り出している以上、アメリカのサブスクリプションの実情にのっとった戦略なんだろう。
アメリカではレーベルが日本のように乱立しておらず、権利関係の管理がまとまっているためサブスクリプションサービスではほとんどの楽曲が聞けるようになっている。それ故サブスクリプションサービスの支持が根強く、ここ数年では定額配信におされてCDのシェア率が急激に減少しているという背景がある。
これが日本においては、サブスクリプションサービスは未だ一部でしか認知されていないのだ。というのも、「Music FM」とかいうカス違法アプリの存在やレンタルCDという独自の音楽視聴形態、あるいはCDがアメリカと比べたら未だ売れる状況にあるという面から、アミューズ所属アーティストのサブスクリプションサービスへの配信が制限されているのだろう。
ここで、中堅バンドFLOWの配信開始がどういう意味を持つか。
たとえばアミューズ所属バンドで言えばONE OK ROCKは2016年とまあまあ早めに配信開始をしていた。これは、ONE OK ROCKのターゲット層が若く、CDを買う層とずれているためだと思われる。CD全盛期と比べて今の若者は(私も若者だ。多分。)CDをあまり買わない。
FLOWのファン層はCD全盛期であり、未だCDを買ってくれるファンが多いはずだ。それでいて配信開始されたということは、メインターゲットがFLOW程度の年齢のファンのグループの配信もありうるのではないだろうか、と考えられる。
具体的にはサザンオールスターズやポルノグラフィティだ。Perfumeはバンドではなくアイドル寄りのアーティストなのでなんとも言い難いが、十分あり得ると思う。
Flowの配信開始が、他のアミューズ所属アーティストの配信解禁の呼び水となってくれるか。楽しみだ。