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アニおと!!見聞録~アニメと音楽の個人ブログ~

アニメと音楽に関する個人ブログです。アニメやAV機器のレビューをします。

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アジカン新譜「ホームタウン」の、アナログレコードで聴きたい要素を語るから全員買おう

Asian-Kung-Fu-Generationの12/5に発売されたニューアルバム「ホームタウン」をアナログレコードで聴きたい!!っていう話をします。

 皆さん聴きましたでしょうか。すでにサブスクリプションサービスで聞けるようになっているので、ぜひ聞いてみてくださいな。

 ゴッチ(ボーカルの人)さんもこう言っていることだし、存分にサブスクの良さを享受しましょうや。試聴は以下からどうぞ。

最近森見登美彦さんについての記事も書いたけど、私は「四畳半神話大系」というアニメがきっかけにアジカンにハマった。

NARUTOBLEACH世代である私は子供の頃からアジカンの音楽に触れているわけだけれど、その頃に聞いていた曲よりも四畳半神話大系のOPに起用された「迷子犬と雨のビート」やそれに準ずる同時期のアジカンの音楽がしっくりきた系の人間だ。

 

そんな話は置いといて、今回話したいのはアナログレコードの話。

アジカンはアルバムを発売するたびにアナログレコードも発売している。初回限定とかが多くて昔(といっても6,7年前)のLPを今になって買おうと思うとヤフオクでプレミアが付いているものくらいしか見つからないのが寂しい。

それこそ「迷子犬と雨のビート」が入った「マジックディスク」はだいたい8000円~10000円位の間で取引されていて、思い入れのあるアルバムなのでいつか手に入れたいと思いつつもなかなか手が出せないでいる。再販してくれ。

 

で、私はもちろん今回もアナログレコードで出すんだろうなと思っていたのだけれどなかなか公式からアナウンスがない。来る日も来る日も発売情報を探していたのだけれど全然見つからない。

特に今回のアルバムは本当に好きな曲が多かったので、ぜひともレコードで手元に残して置きたかった

そんなさなかTwitterで見つけたツイート

 によると、準備中であるとのこと。ありがとうアジカン!フォーエバアジカン

 

今回のアルバムが、特にアナログレコードがほしいと思うきっかけとなった話がある。

今回のアルバムのジャケットは、アジカンのアルバムでは毎度おなじみ中村佑介先生によるものだ。

f:id:shinnonno:20181223013359g:plain

引用:http://www.asiankung-fu.com/s/n80/page/hometown?ima=1151

もう、この見ているだけで引き込まれそうなジャケット。

中村先生はラジオ関西で「中村佑介の一期一絵」という番組をしていて、週に30分という時間でいろーんなことを話している。もちろんその中ではアジカンの新譜についても語っていた。

要約すると、「デジタルで聞ける時代にあえてCDを購入する意味を作り上げるためのジャケット」「店頭で手に取りたくなるような、いくら高解像な画面でみても伝わらない細かい絵」「これまでのキャリアで最も書き込んだ大作」「定規とかを使わず書いているのも、実際に見ないとわからないよね」といったところ。

 

中村先生の絵は最初こそ特徴的な絵柄に惹かれたものの、よりその作品を知っていく上で、多くのタイアップに対して真摯に向き合っている事が絵から見え隠れしているのがわかり、そういうメタ的なところも含めて好きだ。

アジカンに関しても、それこそこの記事の最初に引用したゴッチのツイートで「サブスクとCDやレコードのありかた」みたいなのを語っていたり、普段の氏のツイートでも時々話題に出るけれど、音楽が自分の生業であると同時にカルチャーの一端を担っていることを自認しているような姿がみられて好きになった。

 

ごちゃごちゃしてきたが、つまりアジカンは音楽というものを、時にはメディアの形、流行、商業、そして文化の一つと捉えてリスナーに届けているような、めちゃくちゃ音楽愛に溢れたバンドであり、中村先生もただのジャケットを依頼されたイラストレーターでなくデビュー当時からアジカンを知っている者として作品作りに携わっているという関係性のエモさみたいなものが感じられる。

アジカンというバンドが音楽に対してどのような姿勢でいるのかというのを知った上で、こんな大作をジャケットとして仕上げた中村先生の間の「わかってる」感に、私は感極まって泣いている。ちなみに中村先生は今作「ホームタウン」が、5thアルバム「サーフブンガクカマクラ」以来に最も好きなアルバムを更新したそうです。

 

アジカンがレコードを発売する意味を考えると、一度廃れた文化であるレコードが若者の間でV字回復しているという世界的な時流を鑑みつつ、そこに本人たちの(良い意味での)エゴを絡ませてリスナーに届けれくれているという事が、なんとなく遠くの音楽界にいる彼らを身近に感じてしまうのです。

 

アナログレコードで欲しいっていうのはあくまで私の現在の音楽スタイル(基本サブスク・好きなアルバムはハイレゾかアナログ盤で)に則った欲望なのだけれど、中村先生の史上最高の大作をアナログ盤サイズで享受したいじゃないやっぱり。

 

更に言ってしまえば今回のアルバム、本当にアナログ盤を前提に考えた曲順であることも特筆したい。

全10曲なのでアナログ盤でA面B面で5曲ずつと考えると、両面の最後の曲に当たるのはどちらもシングルカットされた「荒野を歩け」「ボーイズ&ガールズ」であることもそうだし、

特に好きなA面の1曲目「クロックワーク」は、イントロが生活音で始まる。これはあくまで私の感じ方だけれど、レコードっていうのはCDやPC/スマホで聞くのと比べて日常との親和性が高いところがあると思っていて、この曲が1曲めにある意味がアナログレコードだとより高まる気がする。

 

レコードをターンテーブルに載せて、針を落とす。

針を落とした時に僅かなノイズが乗り、それに続けて「クロックワーク」のイントロが流れ出す。こうして日常と音楽鑑賞の間の壁がゆるりと融和して、レコードに没頭できるような、このアルバムはそんなレコードになると確信しています。

まあクソ大学生なりのロマンを感じるわけですよ。私にとってアナログレコードっていうのはロマンの塊ですからね。

 

そんなわけで、「ホームタウン」のアナログ盤発売を楽しみにしています。

これまでの傾向で言えばだいたいCDの発売から3~4週間後にアナログ盤発売だったんだけれど、まだアナウンス無いってことは年始になるのかな。楽しみです。