audioquest King Cobraレビュー 爆安オーディオケーブルと比較
前回の記事(Nmode X-PW1のレビュー記事)でもお知らせしたとおり、XLRケーブルが到着いたしました。
audioquestのKingCobraです。
audioquestはオーディオ界隈では有名なアメリカのケーブルメーカーですね。私もLanケーブルにはaudioquestのものを使用している為、その恩恵にあやかっています。
私の環境で、ネットワークプレイヤーにaudioquestのLanケーブルを接続したときは、素直に音が良くなったと感じられました。これはまあ音のことを何も考えていない100均のケーブルとの比較なので、そうなってもらわないと困るレベルの話です。
しかし、私はこれまでラインケーブルの交換には懐疑心を抱いておりました。
と、いうのも某プ□ケーブルさんが勧めていたBeldenのケーブルの切り売りを購入して、プラグをはんだ付けしてRCAラインケーブルとして使用したことがありました。
問題はそれで音が変わるかどうかって話です。
確かに変わりました。
音は奥行きを失い、硬質なドンシャリサウンドに。高音は尻切れトンボでザラザラ。しかもケーブルは固く、取り回しのしづらいこと。ろくなもんじゃなかったです。これ以来Beldenには近づかないことにしました。
その時にBeldenのケーブルと交換したのが、soundhouseのCLASSIC PROのケーブルです
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) >DRR020 | サウンドハウス
2mが600円です。家電屋やAmazonに売ってるどんなラインケーブルより安い。安い上に、ケーブルはドッブリ太く、取り回しがし易い。
しかも肝心の音も、あれだけ酷評したBeldenの後だからかもしれませんが「もしかして、これで十分じゃね?」と思ってしまうレベルでした。
いや、未だ結論付けるには早い…
「CLASSIC PROのRCAケーブルよりも良い音をだすケーブルがあるはず、いやあるに違いない」
2m600円のRCAケーブルをメッタメタにできるものは…
と探した結果、見つけたのがKingCobraです。
1.5m28000円(定価)のケーブルでぶっ飛ばしてやるよぉ!!
今回はNmodeX-PW1を用いた比較になります。X-PW1自体、アンバランスとバランスで音の差があるかもしれませんが、素直な感想を残したいと思います。
実質プリとして使用しているNT-505はリモコンでRCAとXLRの出力を切り替えられるので直感的に比較することが出来ます。
感想
まず…取り付けてみて思ったのが「迫力が減った」?X-PW1をモノで使ってからこっちずっと気に入ってたアタックの強さみたいなのが薄れてしまった。
0ではない、というかi21と比べたらそれでも多い方なんだけど。音の密度が減ったようなきがする。とはいえ、ケーブルにもエージングが必要なのでしばらく鳴らしてみる。
変化を感じたのはこの曲
私の持っている音源の中だと珍しいオケの、ハイレゾなんだけど空気感がまるで違う。
CLASSIC PROのケーブルは極めて平面的な音を出す。それ故アタック感も強いが音楽的な印象は全くと言っていいほど感じない。
ただ力強く鳴る。これはX-PW1自体の性質だと思っていたがどうやらそれだけではないらしい。
そうすると、i21にもっと良いケーブルを奢ってやれば…これ以上は考えるのをやめよう。
KingCobraにすると空気感は格段に違いが出るのは確からしい。PW1の個性と若干食い合っている感はあるがそれにしてもPW1の欠点として挙げた音場の表現みたいなものが上手くなり、それでいてアタック感も損なわれない。
これはオーケストラだけに限らず、Gunsなどの古いHRでもしっかり左右の広がりが出ていることがわかる。
Perfumeなどのアタック&スピード感が命みたいな楽曲ではアンバランスの方が良い気もしないが、分離感は増すことでいろんな音が聞こえてくる。いろんな音が聞こえてくると言ってもモニターライクな聞こえ方ではない。まあそもそもPerfumeとか聴いてて疲れるからね。楽しいけど。
音楽に空気感が生まれることで、なんというか直接的な刺激は減るように感じた。X-PW1の明瞭感や解像度の高さがこの”直接的な刺激”からくるものなのか、アタック感は減ってしまったようにも感じられるのはそのためだろう。とはいえそのようなドンシャリ風よりはKingCobraのほうがよっぽど音楽的といえる。
とにかくステレオ感を得ることは出来た。改めて聞くとやはりロックやポップスであってもKingCobraのほうが上手に鳴らしているのがわかる。
audioquest audio quest オーディオクエスト ケーブル 音質 評価テスト
大阪のオーディオショップ「逸品館」のサイトではaudioquestのケーブルについてのレビューを行っている。これは私も読んだが。
音が大きく広がり、ボーカルと楽器がきれいに分離する。(バラバラになるのではなく、自然な分離感で好ましい)
音に上品や艶があり雰囲気が良く出る。発音も聴き取りやすい。上級機種と同じ傾向のサウンドだが値段が安くお買い得感が強い。
優しく、ちょっとだけ明るく、そしてすごく上品な音。
と評されている。なるほどなぁたしかにその通りだ。
逸品館のレビューは時々拝見させていただいていたがこのレビュー見るに私と店長さんの感覚は似てるらしい。ネット上の情報で信頼できるものがあるというのは貴重だ。
まとめ
私の中ではラインケーブルで音がどう変わってほしいか、とかよりも何かケーブルを買う時にaudioquestのケーブルなら、まあ大体間違いなさそうだなって感じで落ち着いてしまった。そう思わせてくれるケーブルである。
audioquestのケーブルならもれなく先程の逸品館でレビューがされているのでまあ、大体何を買えば良いかという目安にできそうだ。
KingCobraは空気感を大事にするケーブルだ。X-PW1で使用した場合は幸運にも欠点を補う形で良い働きをしてくれたので私としては満足。
というかこのままX-PW1を購入してしまうのもアリだな、と思える。